「自律した組織を作りたい」と願い、ビジョンやコアバリューを掲げたはずが、気づけば自分たちが一番手を動かしている……。
そんな孤独な奮闘を続けている経営層は少なくありません。
組織が拡大しようとする過程で必ず直面する様々な人事施策。
「人事部に任せきれていない」という声をよく聞きます。
経営の意思を実行へと変換する「仕組み」はどうしたら構築されるのでしょうか。
実際にいただいたご相談を元に、PMのプロの視点から解決策をまとめます。
採用が「穴の開いたバケツ」になっている
経営者が放っておけなくなるプロジェクトのうちの一つに「採用」があります。
経営層は
「理念に共感し、自社色に染まってくれる未経験の若手」
を育てたいと願い、現場は
「明日から手がかからない経験者」
を欲しがる。
このペルソナの不一致を解消しないまま採用を進めると、入社後に「こんなはずじゃなかった」と早期離職が発生します。
1人あたり100万円単位の紹介料や教育コスト、そして面接工数が、成果に繋がらずに消えていく……。
これは組織にとって最大の損失です。
このように、現場との理想の乖離が起きていませんか?

▼ 採用施策の推進でお悩みの方はこちらの記事もおすすめです ▼
「動かない」のではなく「動かし方」がわからない
「ビジョンに向かって各部署で進めてほしい」と伝えても、リーダーたちの手は止まったまま。
現場も、日々の実務や部下の管理などでキャパシティが限界なのかもしれません。
限られた時間の中で、経営の「抽象的な指示」を現場の「具体的なアクション」に落とし込む余裕もスキルもなく、新しい施策は常に後回しにされます。
結果として、痺れを切らした経営層が自ら旗を振っている……なんて状況、よくあるのではないでしょうか。
施策が「バラバラ」に動き、相乗効果が生まれていない
- 採用は人材紹介会社
- サイト制作は制作会社
- SNSは広報
- 健康経営は総務
……といった具合に、各施策が部門やベンダー単位で個別最適化されていませんか?
経営層が思いついた施策をそれぞれの担当者に直接振り分け、それぞれが独立して動いていることが多くあります。
こうなると、採用サイトで語る魅力と、実際の現場での働き方にギャップが生じる。
あるいは、福利厚生の施策がビジョン達成に紐づいていない。
全体を貫く一貫した設計がないため、投資の割に組織としての推進力が生まれていません。
経営層がPMに任せるべきこととは?
これらの問題の根底にあるのは、経営層の「想い(意思決定)」を拾い上げ、現場を巻き込みながら形にする「実行推進役(PM)」の不在です。
ではそのPMは、経営層が現場のタスクを手放し本来の「判断と戦略」に集中するために、何をしていけば良いでしょうか?
PMのプロであるrayoutなら、このように遂行します。

①採用戦略の整理と目線合わせ
経営層と現場の「理想のズレ」を解消し、バラバラだった判断基準を統一します。
- 現状の徹底分析
過去の採用実績、離職理由、紹介会社の質、各工程の歩留まりを可視化。 - ペルソナの再設計
経営層が望む「理想」と現場が求める「即戦力」の共通項を抽出し、言語化。採用ペルソナ設計書にまとめます。 - KPI・フローの構築
年間目標から逆算した月次KPIを設定し、誰が何を担当するか役割を明確化。KPI設計シート、採用フロー設計図、面接評価テンプレートを策定します。
②母集団形成の実行と可視化
「とりあえず出す」求人から、ターゲットに刺さる「勝てる採用」へ転換します。
- 求人票のブラッシュアップ
ペルソナを反映し、キャリアパスやミスマッチ防止文言を追加。 - 媒体戦略の最適化
紹介会社への依存を減らし、無料媒体やSNS、オウンドメディアの活用方針を策定。 - データ管理の実装
応募から内定までの歩留まりをリアルタイムで把握できるダッシュボードを構築。Googleのスプレットシート等で月次採用ダッシュボードを作ります。
③歩留まり改善と定着設計
早期離職を塞ぎ、入社後の活躍までをサポートします。
- 面接・承諾率の向上
面接内容の改善や、条件提示のタイミング調整など、意向上げ施策を導入。 - 定着フォローの仕組み化
入社1ヶ月・3ヶ月面談をテンプレート化し、早期離職のリスクを早期発見。フォロー設計シートを作ります。 - 部門リーダー教育
現場リーダー向けのフォローガイドを作成し、現場の受け入れ態勢を強化。
④担当者が自走できるようにするための準備
PMが付きっきりにならなくても、PDCAを回せる状態へ引き継ぎます。
- ノウハウの言語化
採用・面接・KPI管理の手順をマニュアル化し、属人化を防止。 - 年間振り返りと次年度設計
費用対効果を算出し、次年度の採用数や媒体選定の精度を向上。 - 自律走行の確立
定例運用の型を作り、PMが離れた後も組織が動き続ける状態を創出。
PMが介在したことによる「変化」のポイント
PMが介在することで、PMが実務を巻き取り進捗を可視化することで、経営層は提示された案に「判断」を下すだけで済むようになり、戦略に集中できる時間が生まれます。
同時に、これまで「動けなかった」人事部署の方々にも明確なタスクと基準が与えられるため、迷いなく自走する組織へと体質が変化します。
バラバラだった採用や組織施策が「ビジョン」という一本の軸で統合され、組織全体に一気通貫の推進力が生まれるのが、PM参画による最大の価値です。
経営者が「判断」に集中できる組織へ
組織を変えるには、1年程度のスパンでの「実行の継続」が不可欠です。
短期的なコンサルティングでは、経営層が離れた瞬間に元に戻ってしまうからです。
「自分がやったほうが早い」という誘惑は、経営者にとって最大の敵です。
あなたが現場の火消しをしている間、会社の未来をつくる戦略は止まったままになっています。
今、あなたの組織に必要なのは、新しいリーダーを探すことでも、社員を鼓舞することでもありません。
「経営の意思を、確実にアクションに変える仕組み(PM機能)」を実装することなのです。
とはいえ、「PMを任せられる人がいない」という状況もありますよね。
そのような場合は、外部にPM機関を持つことも手です。
rayoutでは、課題のヒアリングからプロジェクトサクセスシートの作成までを無料で行っています。
自社の体制や施策が今どの状態にあるのか、まずは整理・診断するところからでも構いません。
お気軽にご相談ください。