マーケ担当者が“意思決定に集中できない”組織で起きていること 忙しいのに成果が伸びない、その構造的な理由

記事
吉田 壮汰

「考える時間がない」と感じていませんか?

「本当は、戦略を見直したい……」
「ターゲットを再定義したい……」
「施策の優先順位を整理したい……」

でも現実は、進行管理や社内調整、レポーティング、その他細かな確認作業に追われて、意思決定に集中できていない気がする。
そんな感覚に陥ってしまっているマーケ担当者も多いのではないでしょうか。

忙しいのに、手応えが薄い……それは構造の問題かもしれません。

優秀な意思決定者が実務に引きずり込まれる構造

本来、マーケ責任者や担当者が担うべき中心的な役割は、どこに投資するか?何をして、何をやめるか?どこを伸ばしていくか?の“判断”です。

しかし、プロジェクトの進行現場では、会議の論点が整理されておらず、次のアクションが曖昧になり、誰が今ボールを持っているのか分からない、といった状況が起きています。

その結果、意思決定者が自ら進行に入らざるを得なくなり、気づけば、
考える人・決める人・進める人
がすべて同一人物になっている。

思い当たる人もいるのではないでしょうか。

少し皮肉ですが、優秀な人ほどこの構造にハマりやすかったりもします
なぜなら、回せてしまうからです。

進行もできるし、資料もまとめられるし、調整もできる。
だからこそ、「進める役割」まで抱え込んでしまう。

その結果、本来やるべき“考える時間”が削られているのです。

会議が“前進の場”になっていない問題

会議は開かれている。・・・でも、前に進まない。
こういう状況、よくありますよね。

その場で報告はされるし、議論も出るのに、「今日は何を決めるのか」「次に何が動くのか」が明確でない。
その結果、会議が“確認の場”になり、前進しない。

意思決定に集中できない組織では、会議が前進の設計になっていないことが多いのです。

施策の優先順位が決まっていない

意思決定に集中できないもう一つの理由は、優先順位が整理されていないことです。

広告もコンテンツもナーチャリングも重要、と全部大事に見えたりしますよね。
これは、全体像が見えていないサインです。

どこがボトルネックなのか。どこにレバーをかければ成果が伸びるのか。
これが見えていないと、決めきれません。

だから判断に時間がかかり、さらに忙しくなるのです。

マーケ担当者に抜擢された人が陥る状況

別の視点もお話します。

数年前まで営業や現場にいた人材が、事業や顧客の解像度の高さ、意思決定のセンスを買われてマーケ部署に配属されているケースが少なくありません。

現場で数字を追ってきた経験があるからこそ、「何が本質か」を見抜く力がある。
一方で、プロジェクトを遂行する役割は、また別の経験値が求められます。

関係者を整理したり、会議体を設計したり、ボールを持ち続け進行していく。
これは営業力とは別の“推進の技術”です。

得意・不得意の問題ではなく、単純に経験してきた役割の違いがあるのです。

しかし先述の状況の中では、この二つを同時に行ってしまうことが少なくありません。

その結果、意思決定はできるのに、進行が詰まる、という状態が起きている場合があります。

意思決定に集中できる組織が持っている2つの要素

意思決定に集中できる組織には、共通点があります。

① 全体像が一枚で把握できる

まずすべきことは、施策全体を一度整理することです。
どこがボトルネックか明確にし、優先順位を再設計します。

・どの施策がどの役割を担っているのか
・どこで数字が詰まっているのか
・次に何を打つべきか

これが即答できる状態になると、迷いが少ない意思決定ができます。

② 会議が”前に進める場”として機能している

定例会議を、

「今日は何を決める場なのか」
「次に進むための論点は何か」
「いつまでに何を誰が進めるのか」

という形に変えていく。

つまり、会議を“前進する場”にするのです。

それにより、次のアクションが明確になります。
進行を担う人にハッキリとした役割を与える仕組みができ、スムーズにプロジェクトを前進させることができます。

それにより、意思決定者は判断に集中できます。

この2つが揃って、初めて「考える時間」が生まれます。

「忙しいのに伸びない」
そう感じているなら、それは個人の能力ではなく、『見える化』と『推進の機能』が不足しているサインかもしれません。

組織は、役割設計で変わります。


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執筆者

吉田 壮汰

吉田 壮汰

rayout株式会社 代表取締役

rayout株式会社 代表取締役。広告営業や経営者への取材・ライティングを経験したのち、26歳で動画制作のクラウドソーシング事業を行う企業にて執行役員に就任。事業を立ち上げ、4億円規模まで事業責任者として携わる。2019年にrayout株式会社を設立。社内プロジェクトの遂行を担うPMO事業を展開し、500社・2,400件以上のプロジェクトに伴走。

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